ODAWARA ART FOUNDATION

ご挨拶

小田原文化財団は、古典演劇から現代演劇までの伝承・普及、古美術品等の保存・公開、現代美術の振興発展に寄与することを目的とし、2009年、現代美術作家・杉本博司により設立されました。

2017年秋に開館する「小田原文化財団 江之浦測候所」が、神奈川県及び小田原市との協力関係のもと、芸術文化の発展と地域社会の活性化に広く寄与することを願っております。

公益財団法人小田原文化財団

ミッション

人類史の中で芸術は人類の意識の発生と共に生まれました。そして芸術はその原初において宗教とも深く結びついて、人間が住むこの神秘的な世界を意識化するという努めにいそしんできました。絵画、彫刻、音楽、演劇は、幾代ものミレニウムの時を経て、そして幾多の様式的な変遷を重ねて今日に至っています。そして今、私達は人間と世界の係わり方を再考しなければならない時代に至っています。私達がこの意識化された世界とどのように係わってきたのかを、芸術の歴史を遡って見つめ直すことが、これからの人類が向かうべき行き先を考える上で重要な意味を持つように思われます。

小田原文化財団はその再考を手助けする為に設立されました。古代演劇、古典芸能、前衛舞台芸術の企画・制作・公演活動を通した普及振興活動を行うこと、寄贈を受けた「杉本コレクション」を中心とした美術品等を公開展示すること及び旧石器時代から現代、美術品から空間美術に至る、時代・ジャンルを越えた美術についての調査・研究を行うことを活動の中心といたします。

小田原文化財団は多くの人々に対して我が国の芸術文化の公演、公開、研究等の普及振興活動を通して、人間と自然との係わり、そして人類とその環境を見つめ直すきっかけを提示することを標榜いたします。世界はその昔、神秘に満ちていました。多くの事が意識化され理解された今、人類意識の新しい地平を私達は見いださなければならないのです。

概要

名称
公益財団法人小田原文化財団
設立
2009年12月22日
主な活動
伝統芸能の再考を試み、古典芸能から現代演劇までの企画、制作、公演を行い、また既成の価値観にとらわれずに収集かつ拾集された「杉本コレクション」の保存および公開展示を通して、日本文化を広い視野で次世代へ継承する活動を行います。 活動拠点として、現在小田原市江之浦に舞台、作品展示室、茶室などを配した芸術文化施設を2017年秋に開館予定。
建設予定地
神奈川県小田原市江之浦362番地1
面積
約9,500m2
ファウンダー
杉本博司
関連資料
公益財団法人小田原文化財団定款
平成23年度貸借対照表
平成24年度貸借対照表
平成25年度貸借対照表
平成26年度貸借対照表
平成27年度貸借対照表
平成28年度貸借対照表

<杉本博司プロフィール>

杉本博司の活動分野は、写真、彫刻、インスタレーション、演劇、建築、造園、執筆、料理、と多岐に渡る。杉本のアートは歴史と存在の一過性をテーマとしている。そこには経験主義と形而上学の知見を持って、西洋と東洋との狭間に観念の橋渡しをしようとする意図がある。時間の性質、人間の知覚、意識の起源、といったテーマがそこでは探求される。

1948年 東京、御徒町に生まれる。1970年渡米、1974年よりニューヨーク在住、2008年建築設計事務所「新素材研究所」設立。2009年公益財団法人小田原文化財団設立。

受賞:
1988年 毎日芸術賞、2001年 ハッセルブラッド国際写真賞、2009年 高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)、2010年 秋の紫綬褒章、2013年 フランス芸術文化勲章オフィシエ賞。

主な著書:
「苔のむすまで」「現な像」「アートの起源」(新潮社)、「空間感」(マガジンハウス)、「趣味と芸術」(ハースト婦人画報社)

当財団に関するお問い合わせは
こちらから

沿革

2009年
 
12月
一般財団法人設立
2011年
 
4月
公益財団法人移行
8月
人形浄瑠璃文楽公演「杉本文楽 木偶坊 入情 曾根崎心中付り観音廻り」
@KAAT神奈川芸術劇場
9月
野村万作×萬斎×杉本博司・三番叟公演「神秘域OUR MAGIC HOUR」
@KAAT神奈川芸術劇場(ヨコハマトリエンナーレ2011)
2013年
 
3月
「SANBASO, DIVINE DANCE MANSAI NOMURA+ HIROSHI SUGIMOTO」
@NYグッゲンハイム美術館
4月
野村萬斎×杉本博司・三番叟公演「神秘域その弐」
@渋谷区文化総合センター大和田さくらホール
9-10月
人形浄瑠璃文楽公演「Sugimoto Bunraku Sonezaki Shinju」(欧州3ヶ国)
2014年
 
3月
人形浄瑠璃文楽公演「杉本文楽 曾根崎心中付り観音廻り」
@世田谷パブリックシアター(東京)、フェスティバルホール(大阪)
8月
2014 Singapore International Festival of Arts公演「SAMBASO」
@ビクトリアシアター(シンガポール)
2015年
 
10月
「三茶三味~三味線音楽を聴く~」公演
@世田谷パブリックシアター(東京)
11月
朗読能 公演「春の便り~能『巣鴨塚』より~」
@あうるすぽっと(東京)
2016年
 
11月
現代朗読劇公演「肉声」
@草月ホール(東京)
2017年
 
2月
スペシャルプレビュー 新作能「利休-江之浦」
10月
江之浦へ移転予定

※ 他 所蔵作品展覧会貸出し実績多数

丸と三角を意識化することが幾何学の始まりでした。人が高台から水平線を眺める時、水平線は直線に見えますが、実は大きな円弧の一部なのです。絶海の孤島の山頂に立って水平線を追うと、最後にはもとの水平線に繋がります。人は視界の果てが円に囲まれていることに気付いたのです。太陽も夜空の星も円を描いています。人は円に気付いた頃に、自分に意識があるということにも気付いたのです。思えばあの時が、動物から人間への飛翔の時でした。

円が意識の内に上ると、次は三角が意識に上りました。それは距離の意識化へと連なりました。既知の二点間の距離を使って三点目の距離を測ることができたのです。三角測量の始まりです。人は自分の住む土地を測り、星を頼りの航海も可能になったのです。

三角は日本では古くから鱗紋として使われました。それは蛇の鱗から取られたものです。蛇は世界各地の古代神話でも混沌の象徴として現れます。日本でも八岐大蛇(ヤマタノオロチ)伝説が有名です。この混沌を制して秩序をもたらすものが王権の根拠となりました。須佐之男命の大蛇退治(オロチタイジ)のとき、大蛇の体内から出てきたのが天皇の象徴である三種の神器の一つ、草薙剣であるとされています。

小田原文化財団の紋章を創案するに当たり、英文表記のOdawara Art Foundation の頭文字二文字を取りOAを組み合わせて紋章としました。アルファベットとしても読め、かつ日本古来の伝統意匠にも見える、日欧同時表記となっています。人類が言葉を持った時、発語の最初期は母音から始まったと思われます。それは驚きの意思表示である おー という音、そしてまた 感嘆を表す あー という音として表現されました。OAは言語の原初を象徴しています。

最後に、天正18年(1590)秀吉によって滅ぼされた小田原北条氏の紋章も三鱗紋でした。小田原文化財団の紋章は、人類の記憶の古層を象徴化するという意思をもってデザインされました。

事業について、詳細な情報は事業案内ページよりご確認ください。