ODAWARA ART FOUNDATION

杉本狂言 本歌取り 公演 終了

日時:2023年11月9日(木)
会場:渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(東京)

お知らせ

イントロダクション

演目解説 杉本博司
狂言『法師物語絵巻 死に薬〜「附子」より』
本公演は、渋谷区立松濤美術館での「杉本博司本歌取り 東下り」展の関連企画として上演されるものです。展覧会の目玉である、南北朝から室町初期に描かれた「法師物語絵巻」の中の一話に「死に薬」があります。狂言の物語は、その多くが中世の御伽草子や説話集から取られたものが多いことを、この絵巻は実証するものです。「死に薬」の筋書きは狂言の「附子」に酷似しています。おそらくこの話の源流はこの「死に薬」にあるのではとの私の思いから、家の主人と太郎冠者、次郎冠者を和尚と二人の小法師に置き換えて演じてみようというのが、この狂言の見どころです。甘い蜜を「死に薬」と称して和尚は小法師に舐めることを禁じます。察しのついた小法師は和尚の留守中にすべて舐めてしまいます。そして大事な茶碗をわざと壊し、死んで詫びるために「死に薬」を舐めたが死ねないと、和尚に向かって泣くのです。これぞ狂言の真骨頂です。老境の神秘域に達した人間国宝・野村万作が和尚を、そして小法師を孫の野村裕基が演じます。

狂言『茸』
二曲目として狂言『茸』を上演します。くさびらは古語では茸のことで、その大繁殖に山伏に茸退治の祈祷を頼みます。すると退治どころかどんどん増えるという狂言らしい筋書きです。今回は新たに毒キノコをあしらい、その毒々しい笠のデザインを私が担当いたしました。

概要

杉本狂言 本歌取り
~渋谷区立松濤美術館「杉本博司 本歌取り 東下り」展関連企画~

演目: 『法師物語絵巻 死に薬~「附子ぶす」より』、『くさびら
日時: 2023年11月9日(木)19時
会場: 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(東京)

企画・構成: 杉本博司

主催: 公益財団法人小田原文化財団
共催: 渋谷区
後援: 公益財団法人ポーラ伝統文化振興財団

出演:
野村万作
野村裕基
ほか万作の会

チケット料金 : 全席指定 4,500円(税込)
チケット発売日: 8月21日(月)10:00より
チケット取扱い:
◎インターネット予約
 -チケットぴあhttps://t.pia.jp Pコード:520-257
 -ローチケhttps:// l-tike.com Lコード:72121
 -イープラスhttps://eplus.jp
◎渋谷区民先行優待販売:全席指定 4,000円(税込)
 7月15日(土)10時より、渋谷区文化総合センター大和田(3F)
 ホール事務室にて直接販売(10時~19時)。なくなり次第販売終了。
 お1人様4枚まで。区内在住、在勤、在学を証明できるものを持参。


野村万作/Mansaku Nomura 
1931年東京生。重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)。文化功労者。日本芸術院会員。
祖父・故初世野村萬斎及び父・故六世野村万蔵に師事。3歳で初舞台。早稲田大学文学部卒業。「万作の会」主宰。軽妙洒脱かつ緻密な表現のなかに深い情感を湛える、品格ある芸は、狂言の一つの頂点を感じさせる。国内外で狂言普及に貢献。狂言の技術の粋が尽くされる秘曲『釣狐』に長年取り組み、その演技で芸術祭大賞を受賞。その他、観世寿夫記念法政大学能楽賞、松尾芸能賞、紀伊國屋演劇賞、日本芸術院賞、紫綬褒章、坪内逍遥大賞、朝日賞、長谷川伸賞、旭日小綬章、中日文化賞、ニューヨーク・ジャパンソサエティ賞等、多数の受賞歴を持つ。ジャポニズム2018に参加、「野村万作・萬斎・裕基×杉本博司 三番叟Divine Dance」で共演する。


野村裕基/Yuki Nomura
1999年生。野村萬斎の長男。祖父・野村万作及び父に師事。慶応義塾大学法学部卒業。能楽協会会員。
3歳の時に『靱猿』で初舞台後、子方として国内外で多数の舞台に出演。修業を続け、『三番叟』『奈須与市語』『釣狐』を披き、「万作の会」の若手狂言師の一人として舞台を勤めている。2023年3月には世田谷パブリックシアター『ハムレット』でタイトルロールを演じ、活動の場を広げている。

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